JIS B 1256:2008平座金(並形)部品等級A/部品等級C
1、2008座金(新JIS座金JISB1256:2008)とは?
従来のいわゆる
JIS座金(JIS B 1256,1963版)ISO座金(JIS B 1256,1978版)
との違いは大きく3点あります。
①サイズの違い ※一部同じサイズもあります
②交差の違い
③硬度の規格がある ※メッキ付き品の場合、硬さ区分以下になることもあります
2、2008座金(新JIS座金JISB1256:2008)の種類
2008座金(新JIS座金JISB1256:2008)には、大きく分けて9種類あります
①小形 部品等級A 200HV
②小形 部品等級A 300HV
③並形 部品等級A 200HV
④並形 部品等級A 300HV
⑤並形 部品等級C 100HV
⑥大形 部品等級A 200HV
⑦大形 部品等級A 300HV
⑧大形 部品等級C 100HV
⑨特大型 部品等級C 100HV
そのうち現在、弊社でラインナップしているのは
①小形 部品等級A 200HV
②小形 部品等級A 300HV
③並形 部品等級A 200HV
④並形 部品等級A 300HV
⑦大形 部品等級A 300HV
の5種類です。
その他のサイズについては今後ラインナップ化を検討しております。
下記表をご覧いただくと理解しやすいと思います
形 | 等級C 硬さ区分 100HV |
等級A 硬さ区分 200HV |
等級A 硬さ区分 300HV |
---|---|---|---|
並形 | 並形C 100HV | 並形A 200HV | 並形A 300HV |
小形 | なし | 小形A 200HV | 小形A 300HV |
大形 | 大形C 100HV | なし | 大形A 300HV |
特大形 | 特大形C 100HV | なし | なし |
3、製品仕様について
●小形・並形・並形面取り-部品等級Aの製品仕様
材料 | 鋼 | ステンレス鋼 |
---|---|---|
鋼種区分 | - | A2 F1 C1 A4 C4 |
適用規格 | - | JIS B 1054-1 |
機械的性質 硬さ区分 硬さ範囲 |
200HV 300HV 200HV~300HV 300HV~370HV |
200HV 200HV~300HV |
交差 部品等級 適用規格 |
A JIS B 1022 |
A JIS B 1022 |
表面仕上げ | ・平座金は生地のままで供給する。 ・潤滑処理またはその他の皮膜処理を施す場合には、 受渡当事者間の協定による ・電気メッキの要求がある場合には、JIS B 1044による ・非電解処理による亜鉛フレーク皮膜の要求がある場合には、 JIS B 1046による ・焼入焼戻しを施した平座金には、水素脆性化を避けるために適切な めっき又は皮膜処理工程を採用するのが良い。平座金に電気めっき 又はりん酸塩処理を施した場合には、有害な水素脆性火を回避する ため、めっき又は皮膜処理後、直ちに適切合処理を施す ・全ての交差は、めっき又は皮膜処理を施す前に適用する |
平座金は生地のままで供給する |
表面状態 | 平座金の表面には、凸凹又は有害な損傷があってはならない。また座面にはばりがあってはならない | |
受入検査 | 受入検査手順は、JIS B 1091 による |
●並形・特大形-部品等級Cの製品仕様
材料 | 鋼 |
---|---|
機械的性質 硬さ区分 硬さ範囲 |
100HV 100HV~200HV |
交差 部品等級 適用規格 |
C JIS B 1022 |
表面仕上げ | ・平座金は生地のままで供給する。 ・潤滑処理またはその他の皮膜処理を施す場合には、受渡当事者間の協定による ・電気メッキの要求がある場合には、JIS B 1044による ・非電解処理による亜鉛フレーク皮膜の要求がある場合には、JIS B 1046による ・全ての交差は、めっき又は皮膜処理を施す前に適用する |
表面状態 | 平座金の表面には、凸凹又は有害な損傷があってはならない。 また座面にはばりがあってはならない |
受入検査 | 受入検査手順は、JIS B 1091 による |
●大形-部品等級Aの製品仕様
材料 | 鋼 | ステンレス鋼 |
---|---|---|
鋼種区分 | - | A2 F1 C1 A4 C4 |
適用規格 | - | JIS B 1054-1 |
機械的性質 硬さ区分 硬さ範囲 |
200HV 300HV 200HV~300HV 300HV~370HV |
200HV 200HV~300HV |
交差 部品等級 適用規格 |
A JIS B 1022 |
A JIS B 1022 |
表面仕上げ | ・平座金は生地のままで供給する。 ・潤滑処理またはその他の皮膜処理を施す場合には、 受渡当事者間の協定による ・電気メッキの要求がある場合には、JIS B 1044による ・非電解処理による亜鉛フレーク皮膜の要求がある場合には、 JIS B 1046による ・焼入焼戻しを施した平座金には、水素脆性化を避けるために適切な めっき又は皮膜処理工程を採用するのが良い。平座金に電気めっき 又はりん酸塩処理を施した場合には、有害な水素脆性火を回避する ため、めっき又は皮膜処理後、直ちに適切合処理を施す ・全ての交差は、めっき又は皮膜処理を施す前に適用する |
平座金は生地のままで供給する |
表面状態 | 平座金の表面には、凸凹又は有害な損傷があってはならない。また座面にはばりがあってはならない | |
受入検査 | 受入検査手順は、JIS B 1091 による |
●大形-部品等級Cの製品仕様
材料 | 鋼 |
---|---|
機械的性質 硬さ区分 硬さ範囲 |
100HV 100HV~200HV |
交差 部品等級 適用規格 |
C JIS B 1022 |
表面仕上げ | ・平座金は生地のままで供給する。 ・潤滑処理またはその他の皮膜処理を施す場合には、受渡当事者間の協定による ・電気メッキの要求がある場合には、JIS B 1044による ・非電解処理による亜鉛フレーク皮膜の要求がある場合には、JIS B 1046による ・全ての交差は、めっき又は皮膜処理を施す前に適用する |
表面状態 | 平座金の表面には、凸凹又は有害な損傷があってはならない。 また座面にはばりがあってはならない |
受入検査 | 受入検査手順は、JIS B 1091 による |
※形状・寸法の測定はJIS B 1022の付属書JAを参考にするのがよい
4、硬度について
硬さ区分 | 200HV | 300HV |
---|---|---|
硬さ範囲 | 200~300HV | 300~370HV |
材料 | SPCC熱処理無し S45C~S55C熱処理あり SUS A2 |
S45C~S55C熱処理あり |
※証明書が発行可能なのは生地の製品についてのみとなります。
基本的には鉄に三価クロメートなどの電気亜鉛めっきを施すと硬度は若干下がる傾向があるようです。
ちなみに旧JIS規格の座金の鉄生地の硬度は200HV程度ですので、
新JIS規格の部品等級Aの200HVの硬度は旧JIS品とあまり変わりません。
5、図面・規格
●小形 小形-部品等級Aの規格寸法
平座金の呼び径 |
内径(d1) 基準寸法(最小) |
最大 |
外径(d2) 基準寸法(最大) |
最小 |
厚さ(h) 基準寸法 |
最大 |
最小 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1.6 2 2.5 3 (3.5) 4 5 6 8 10 12 (14) 16 (18) 20 (22) 24 (27) 30 (33) 36 |
1.70 2.20 2.70 3.20 3.70 4.30 5.30 6.40 8.40 10.50 13.00 15.00 17.00 19.00 21.00 23.00 25.00 28.00 31.00 34.00 37.00 |
1.84 2.34 2.84 3.38 3.88 4.48 5.48 6.62 8.62 10.77 13.27 15.27 17.27 19.33 21.33 23.33 25.33 28.33 31.39 34.62 37.62 |
3.50 4.50 5.00 6.00 7.00 8.00 9.00 11.00 15.00 18.00 20.00 24.00 28.00 30.00 34.00 37.00 39.00 44.00 50.00 56.00 60.00 |
3.2 4.2 4.7 5.7 6.64 7.64 8.64 10.57 14.57 17.57 19.48 23.48 27.48 29.48 33.38 36.38 38.38 43.38 49.38 54.8 58.8 |
0.3 0.3 0.5 0.5 0.5 0.5 1 1.6 1.6 1.6 2 2.5 2.5 3 3 3 4 4 4 5 5 |
0.35 0.35 0.55 0.55 0.55 0.55 1.1 1.8 1.8 1.8 2.2 2.7 2.7 3.3 3.3 3.3 4.3 4.3 4.3 5.6 5.6 |
0.25 0.25 0.45 0.45 0.45 0.45 0.9 1.4 1.4 1.4 1.8 2.3 2.3 2.7 2.7 2.7 3.7 3.7 3.7 4.4 4.4 |
●並形 並形面取り-部品等級Aの規格寸法
平座金の呼び径 |
内径(d1) 基準寸法(最小) |
最大 |
外径(d2) 基準寸法(最大) |
最小 |
厚さ(h) 基準寸法 |
最大 |
最小 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1.6 2 2.5 3 (3.5) 4 5 6 8 10 12 (14) 16 (18) 20 (22) 24 (27) 30 (33) 36 |
1.70 2.20 2.70 3.20 3.70 4.30 5.30 6.40 8.40 10.50 13.00 15.00 17.00 19.00 21.00 23.00 25.00 28.00 31.00 34.00 37.00 |
1.84 2.34 2.84 3.38 3.88 4.48 5.48 6.62 8.62 10.77 13.27 15.27 17.27 19.33 21.33 23.33 25.33 28.33 31.39 34.62 37.62 |
4.00 5.00 6.00 7.00 8.00 9.00 10.00 12.00 16.00 20.00 24.00 28.00 30.00 34.00 37.00 39.00 44.00 50.00 56.00 60.00 66.00 |
3.7 4.7 5.7 6.64 7.64 8.64 9.64 11.57 15.57 19.48 23.48 27.48 29.48 33.38 36.38 38.38 43.38 49.38 55.26 58.8 64.8 |
0.3 0.3 0.5 0.5 0.5 0.8 1 1.6 1.6 2 2.5 2.5 3 3 3 3 4 4 4 5 5 |
0.35 0.35 0.55 0.55 0.55 0.9 1.1 1.8 1.8 2.2 2.7 2.7 3.3 3.3 3.3 3.3 4.3 4.3 4.3 5.6 5.6 |
0.25 0.25 0.45 0.45 0.45 0.7 0.9 1.4 1.4 1.8 2.3 2.3 2.7 2.7 2.7 2.7 3.7 3.7 3.7 4.4 4.4 |
●大形 -部品等級Aの規格寸法
平座金の呼び径 |
内径(d1) 基準寸法(最小) |
最大 |
外径(d2) 基準寸法(最大) |
最小 |
厚さ(h) 基準寸法 |
最大 |
最小 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
3 (3.5) 4 5 6 8 10 12 (14) 16 (18) 20 (22) 24 (27) 30 (33) 36 |
3.20 3.70 4.30 5.30 6.40 8.40 10.50 13.00 15.00 17.00 19.00 21.00 23.00 25.00 30.00 33.00 36.00 39.00 |
3.38 3.88 4.48 5.48 6.62 8.62 10.77 13.27 15.27 17.27 19.33 21.33 23.52 25.52 30.52 33.62 36.62 39.62 |
9.00 11.00 12.00 15.00 18.00 24.00 30.00 37.00 44.00 50.00 56.00 60.00 66.00 72.00 85.00 92.00 105.00 110.00 |
8.64 10.57 11.57 14.57 17.57 23.48 29.48 36.38 43.38 49.38 55.26 59.26 64.8 70.8 83.6 90.6 103.6 108.6 |
0.8 0.8 1 1 1.6 2 2.5 3 3 3 4 4 5 5 6 6 6 8 |
0.9 0.9 1.1 1.1 1.8 2.2 2.7 3.3 3.3 3.3 4.3 4.3 5.6 5.6 6.6 6.6 6.6 9 |
0.7 0.7 0.9 0.9 1.4 1.8 2.3 2.7 2.7 2.7 3.7 3.7 4.4 4.4 5.4 5.4 5.4 7 |
※平座金の呼び径にて()で囲まれているサイズは第二選択となります。
※呼び径は組みあわすねじの呼び径と同じです。並形面取りの寸法は、呼び径5より規定。
※上記寸法以外に関してはJIS B1250及び1256規格表参照
6、材質
鉄、ステンレス、S45C
※主な材質について
鉄の場合、部品等級A 200HVはSPCCもしくはS45Cが多く、部品等級A 300HVの場合はS45Cで製作されることが多いです
7、表面処理
生地、ユニクロ、三価クロメート etc
8、ラインナップ
材質/表面処理 | 型番 | 径 | |
---|---|---|---|
W2008並形ー部品等級A 200HV | 鉄/生地 | 106-6 106-8 |
6×12×1.6 8×16×1.6 |
ステンレス/生地 | 306-4 306-6 306-8 306-10 |
4×9×0.8 6×12×1.6 8×16×1.6 10×20×2.0 | |
S45C/生地 | 4506-20 | 20×37×3.0 | |
W2008並形ー部品等級A 300HV | S45C/生地 | 4507-10 4507-12 4507-14 4507-16 4507-20 4507-22 4507-24 4507-30 4507-36 4507-42 |
10×20×2.0 12×24×2.5 14×28×2.5 16×30×3.0 20×37×3.0 22×39×3.0 24×44×4.0 30×56×4.0 36×66×5.0 42×78×8.0 |
S45C/ユニクロ | 45507-12 45507-30 |
12×24×2.5 30×56×4.0 | |
S45C/クロメート | 45107-20 45107-24 45107-30 |
20×37×3.0 24×44×4.0 30×56×4.0 | |
S45C/三価クロメート | 45W07-10 | 10×20×2.0 | |
S45C/三価黒クロメート | 45B07-16 | 16×30×3.0 | |
S45C/パーカー(黒染め) | 45PKB07-10 45PKB07-12 45PKB07-16 45PKB07-20 45PKB07-24 45PKB07-30 |
10×20×2.0 12×24×2.5 16×30×3.0 20×37×3.0 24×44×4.0 30×56×4.0 | |
W2008大形ー部品等級A 300HV | S45C/生地 | 4510-12 | 12×37×3.0 |
上記以外のサイズ、材質などお気軽にお問い合わせください!!
※証明書の発行も可能です(生地のみ)
※JIS B 1256:2008より抜粋
関連LINK |
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