ねじの呼び方とは?
ねじは簡単に
【材質、めっき(色)、頭部の種類等、呼び径、長さ(外径-厚み)】または
【材質、めっき(色)、頭部の種類、ねじの呼び名(座面、先端形状)、呼び径、長さ(外径-厚み、有効ねじ)】
などでで表すのが一般的で判りやすいと思います。
例).
- 材質 メッキ 頭部、ねじ種類 (規格) 呼び径(区切り) 長さ
- 鉄 クロメート +なべ小ねじ M 5 - 30
メートルねじ
材質 | 鉄 真鍮 ステンレス 銅 アルミ 樹脂 など |
---|---|
めっき | 鉄にはクロメート、クローム、ニッケル、ドブ 、真鍮にはニッケル、クローム、銀など |
頭部 | +なべ、+皿、+丸皿、+トラス、+バインド、 六角、六角穴付きなど(ここで+はプラス 十字穴付きの意味 -(マイナス すり割り付き)は現在あまり使われない) |
ねじ | 小ねじ、タッピング&種別 |
規格 | Mはメートル並目、細目をあらわします。 ほとんど省略することが多いです。 並目はピッチ表示は省略し、細目のときは ピッチを記載します。 細目の場合は同じ径でもピッチが何種類かありますので注意してください。 その他の場合は規格名、記号を記載します |
呼び経 | ミリで示します 3,4,5,6,... |
---|---|
区切り | 何でもいいのですが - や x や * を利用します 今度の統一コードでは たしか - を使っていたようです。 |
長さ | ミリで示します 径や種類により いろいろですが だいたい5ミリ間隔になっています 長いものですと10ミリ間隔になります。 |
呼び方 | 上記したように、材質、メッキ、ねじの形状、呼び径、長さ、で言うことが多いようで、寸法部の言い方としては呼び径と長さを 3*10、3-10、3X10などと書いて「さん の とお」と言ってしまいます。 「さん アスタアリスク とお」「さん カケル とお」とか「さん ハ イフン とお」とは、言っていません |
インチねじ
ユニファイ並目はUNC ユニファイ細目はUNFと書きます。ピッチは1インチ(25.4ミリ)に何山あるかという表示であらわします。ユニファイ細目はメートル細目と異なり径に対するピッチはひとつです。 UNFFはユニファイ極細目ですが日本では一般的でありません。
また、インチ径のユニファイねじは小さいものの太さは番号、大きいものの太さは分数で表示します。昔から日本で使われてきたインチ系のウィットねじの太さも分数で表しますが、独特の呼び方が有るので下表に示します。ウィットは現在でも建築関連で利用されています。
表示 | 呼び方 | 呼び方 | 参考 | 約 ミリ | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1/8 | 一分 | いちぶ | 1/8 | 3.18 | |
3/16 |
一分五厘 | いちぶごりん | 1.5/8=3/16 | 4.76 | |
1/4 | 二分 | にぶ | 2/8 =1/4 | 6.35 | |
5/16 | 二分五厘 | にぶごりん | 2.5/8=5/16 |
7.93 | |
3/8 |
三分 | さんぶ |
3/8 | 9.53 |
よく使う |
1/2 | 四分 | よんぶ | 4/8 =1/2 | 12.70 | |
5/8 | 五分 | ごぶ | 5/8 | 15.88 | |
3/4 | 六分 | ろくぶ | 6/8 =2/3 | 19.05 | |
7/8 | 七分 | ななぶ | 7/8 | 22.23 | |
1” | インチ | 1インチ | 8/8 | 25.4 | |
1”1/8 | インチ一分 | インチいちぶ | 1+1/8 | 28.58 | |
1”1/4 | インチ二分 | インチいちぶごりん | 1+1.5/8 | 30.16 | |
1”3/8 | インチ三分 | インチさんぶ | 34.93 | ||
5/32 | 一分二厘五毛 | いちぶにりんごもう |
1.25/8 | 3.97 | さんにのご |
もともと1インチが基準で、これを1/8単位で分けています
その分子を 呼び名にしています。
長さはインチではなくて、ミリで表示します。
下表は細い寸法のユニファイねじの場合
番手ねじと呼んでいます
表示 | 約 ミリ | ピッチ | 十字穴 |
---|---|---|---|
#2-56 | 2.18 | 0.4536 | NO1 |
#4-40 | 2.85 | 0.6350 | NO1 |
#6-32 | 3.51 | 0.7938 | NO2 |
#8-32 | 4.17 | 0.7938 | NO2 |
#10-32 | 4.83 | 0.7938 | NO2 |
ユニファイねじではメートルねじで等級を1.2.3級で表していたように
精度のよいほうから 3A 3B 2A 2B 1A 1B があります。
小ねじやボルトなどはねじの先端形状について特別に表示していませんが止めねじでは先端の形状が重要なために必ず指定します。
量産される小ねじやボルトなどは冷間圧造する際に線材を切断したそのままでねじを転造します。(あら先)
M20以上の太目のボルトや先端精度を必要とする場合は先端を平らに加工したり(平先)
Rを加工したり(丸先)します。
六角穴付き止めねじではくぼみ先、とがり先、平先などが多く利用されます
それぞれ、用途によって使い分けています。