PTFE樹脂(四フッ化エチレン樹脂)とは?
特徴と製品ラインナップ
PTFE樹脂とは?
PTFE樹脂とは、フッ素と炭素のみからなるフッ素樹脂(フッ化炭素樹脂)で、ほとんどの化学薬品・溶剤に対して不活性です。
一般的にテフロン (Teflon)と呼ばれています。
化学的に安定で絶縁性、耐熱性、耐薬品性に優れます。
主な製品:絶縁スリーブなど
色:白色
PTFE樹脂の機械的性質
優れた電気的特性、非粘着性、潤滑性を持ち合わせた樹脂で、化学・電気・機械・宇宙開発など幅広い分野での使用が期待されています。
引張強さ | 引張伸び | 曲げ弾性率 | アイゾット 衝撃強度 |
連続使用温度 ℃ |
連続使用温度 ℉ |
燃焼性 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
PTFE | 24 | 200.0~400.0 | 0.56 | 160 | 260 | 500 | V-0 |
連続使用温度:260℃/500℉
燃焼性:UL94 V-0
UL94 V-0 とは?
UL94とは?
UL94とはプラスチック材料における難燃性のグレードを判定する規格で、米国の“UNDERWRITERS・LABORATORIES・INC”という法人の頭文字UとLをとった略で世界的に認められている規格です。
試験方法は、試験片に規定の炎を接炎し燃焼時間と滴下物の有無により評価します。
(垂直燃焼試験(Vertical Burning Test))
UL94 V試験におけるグレード判定基準
●垂直燃焼試験●
判定短冊状の試験片を垂直にし上端で保持し、その下端に10秒間ガスバーナーの炎を接炎させる。(1回目)その後ガスバーナーの炎を離した後に炎が消えたら、直ちにガスバーナーの炎をさらに10秒間接炎し炎を離す。(2回目)判定は有炎燃焼時間の合計とドリップ(試験片から落下する粒子)による引火の有無により、燃焼しやすい順から以下表のように【94
V-2】・【94 V-1】・【94 V-0】とランキングされる。
グレード | 難燃性 | 判定基準 |
---|---|---|
UL94 V-0グレード | ◎ | 1回目の残炎時間が10秒以下 5枚の合計残炎時間が50秒以下 2回目の残炎時間+アフターグロー時間が30秒以下 クランプ部まで燃えない 滴下物で下に敷いた綿を燃やさない |
UL94 V-1グレード | 〇 | 1回目の残炎時間が30秒以下 5枚の合計残炎時間が250秒以下 2回目の残炎時間+アフターグロー時間が60秒以下 クランプ部まで燃えない 滴下物で下に敷いた綿を燃やさない |
UL94 V-2グレード | △ | 1回目の残炎時間が30秒以下 5枚の合計残炎時間が250秒以下 2回目の残炎時間+アフターグロー時間が60秒以下 クランプ部まで燃えない 滴下物で下に敷いた綿が燃える |
試験片は長さ5in(127mm)、幅 0.5 in(12.7mm)とし、厚さは最小から最大0.5in(12.7mm)までの5種類とする。厚さ増加分は、各々0.125in(3.18mm)を超えないこと。
PTFE樹脂の電気的性質
体積固有抵抗 Ω |
絶縁破壊強度 | 板厚 | 耐アーク性 | 誘電率 (10⁶Hz) |
誘電正接 (10⁶Hz) | |
---|---|---|---|---|---|---|
PTFE | >10¹⁸ | 19.2KV/mm | 1.8mm | >300 | <2.1 | 0.0002 |
※絶縁破壊強度とは?
絶縁体にかかる電圧がある限度以上になると、絶縁体が電気的に破壊し絶縁性を失ってしまいます。
絶縁体が電流を流すようになる現象のことを絶縁破壊いいます。
この時の電圧を絶縁破壊電圧といい、絶縁破壊電圧を材料厚みで割った値を絶縁破壊強度といいます。
主なラインナップ
PTFE ボルト用絶縁スリーブ |
PTFE樹脂 六角ボルト |
---|---|
PTFE樹脂 六角ナット |
PTFE樹脂 テフロンワッシャー |
PTFE樹脂で絶縁機能を追加!
PTFE樹脂製の絶縁スリーブは、電子回路や電子機器などの絶縁機能を求められる箇所で活躍しています。
ねじの絶縁機能とは?詳しくは特集ページをチェック!
PTFE樹脂製のネジをお探しの方!お気軽にお問い合わせください!
関連LINK
ポリカボネートPC |
レニービス RENY |
ピーク PEEK |
ナイロン |
塩化ビニール |
FRP樹脂 |
ナットカバー・丸先カバー |
PTFE樹脂 |
PP樹脂 |
ロスナ樹脂 |