座金組み込み十字穴付き小ねじ

名称
座金組み込み十字穴付き小ねじ
ざがねくみこみじゅうじあなつきこねじ
ザガネクミコミジュウジアナツキコネジ
Washer Assembled Cross Recessed Pan Head Screws
跨嵌有大柱头螺钉垫圈

通称
組込ねじ セムス エムス アトラス フジス
 P3 I3 P2 P1

作業効率UP・組み込み忘れの防止に

●座金組み込みねじとは?

座金組み込みねじとは、緩み止めや、座面の陥没を防ぐために使われる座金を、予めネジに組み込んだものです。セムスネジとも呼ばれ、座金を入れておいてからネジ部を転造して座金が外れないように加工したネジで、締結時に座金を入れる手間を省くことができるので作業の効率がUPします。

ねじ山を転造する前に座金を組み込むため、座金がネジから外れなくなります。
座金を入れる手間や、コロコロと落ちてなくしてしまう煩わしさがなくなり、作業効率を上げることができます。また、座金の組み込みねじ忘れも防止できます。

メーカーにより呼び名が異なるのでご注意ください。
座金の内径が小さめなのでネジ山から外れにくい構造になっています。

●座金を組み込んだネジの種類

ネジの種類 組み込む座金の種類 規格番号
十字穴付き小ねじ
(なべ、トラス、バインド)
平座金・ばね座金・外歯形歯付き座金・皿バネ座金
ばね座金+平座金・外歯形歯付き座金+平座金
JIS B 1188
十字穴付き小ねじ
(皿、丸皿)
皿形歯付き座金 JIS B 1188
タッピンねじ 平座金 JIS B 1129
六角ボルト 平座金・ばね座金・外歯形歯付き座金・皿バネ座金ばね座金+平座金・外歯形歯付き座金+平座金 JIS B 1187

※(+)なべ小ねじ組み込み品図面規格はページ下部へ

特殊な座金組み込み品もあります

●代表的なサイズ

ねじの呼び M2 M2.5 M3 M4 M5 M6 M8
頭部の径 3.5 4.5 5.5 7 9 10.5 14
頭部の高さ 1.3 1.7 2 2.6 3.3 3.9 5.2
平座金 1.1 1.4 1.5 2.3 2.7 3.7 4.2
ばね座金 1.8 2.1 2.4 3.5 4.3 5.1 6.7
ばね座金+平座金 2.1 2.7 3 4.4 5.4 6.9 8.4
呼び長さ 5-20 5-25 6-30 8-35 10-40 12-50 16-50

※平座金、ばね座金は座面からねじ部までの長さ
※詳しい図面規格はページ下部へ

●材質


黄銅
ステンレス
アルミ
チタン
SUS316L
SUS430
マグネシウム  など

材質特集ページLINK    
 

 

●メッキ

生地
ユニクロ
クロメート
三価クロメート
三価黒色クロメート
ニッケル
クローム
ブロンズ
ステン黒染め(SUSBK)
黒クロメート
パーカー
ドブ
ステンコート
ダクロ
BSNI(真鍮)
スズコバルト
黒ニッケル
ノンクロムホワイト
ノンクロムブラック
ゼロクロムS
ゼロクロムsb
塗装 ホワイト・ブラック   など

●図面・規格

JIS規格

+)なべ小ねじ組み込み品【なべP=1】

(+)なべ小ねじ 平座金(ミガキ丸)
+)なべ小ねじ組み込み品【なべP=1】図面・規格+)なべ小ねじ組み込み品【なべP=1】図面・規格+)なべ小ねじ組み込み品【なべP=1】図面・規格

+)なべ小ねじ組み込み品【なべPK=1】

(+)なべ小ねじ 平座金(小形丸)
+)なべ小ねじ組み込み品【なべP=1】+)なべ小ねじ組み込み品【なべPK=1】図面・規格+)なべ小ねじ組み込み品【なべPK=1】図面・規格

+)なべ小ねじ組み込み品【なべP=2】

(+)なべ小ねじ スプリングワッシャー
+)なべ小ねじ組み込み品【なべP=2】+)なべ小ねじ組み込み品【なべP=2】図面・規格+)なべ小ねじ組み込み品【なべP=2】図面・規格

+)なべ小ねじ組み込み品【なべP=3】

(+)なべ小ねじ 平座金(ミガキ丸) スプリングワッシャー
+)なべ小ねじ組み込み品【なべP=3】+)なべ小ねじ組み込み品【なべP=3】図面・規格+)なべ小ねじ組み込み品【なべP=3】図面・規格

+)なべ小ねじ組み込み品【なべP=4】

(+)なべ小ねじ 平座金(小形丸) スプリングワッシャー
+)なべ小ねじ組み込み品【なべP=4】+)なべ小ねじ組み込み品【なべP=4】図面・規格+)なべ小ねじ組み込み品【なべP=4】図面・規格

※座金がISO規格の組み込み品もございます

I=1
IK=1
I=2
I=3
I=4

☆座金組込ねじご利用に関してのご注意

1、薄板の締結

座金組込ねじは、線材を冷間圧造でねじの形のリベットに成型した後、リベットの転造下径に合わせた一般の座金より内径の小さい組込専用の座金等を嵌めてからねじ部を転造するので、座金等の厚み+αはねじ山が作れない(不完全ねじ部)ことになります。特にばね座金がある場合は、スペースが多く必用ですのでねじ山を作れない部分(不完全ねじ部)が増えます。

 一般的なご利用では、問題はありませんが、薄板を締め付ける場合は注意が必要となります。
座金組込ねじの相手であるナットやタップ穴入り口でねじ山のない部分(不完全ねじ部)に到達すると、それ以上締め込みことが出来ません。従って、端子などの薄い板を締め込む場合、いくらドライバーで締め付けてもねじ山のない部分(不完全ねじ部)からは締め付けが出来ませんので締め付けたと思っている薄い板の部材は、実は完全に締め付けられない状態になります。端子などの場合はショートする危険が生じますし、その他の構造体でも位置ズレや強度不足を生じる恐れがあります。よって薄板を締結する際には「薄板用組み込みねじ」のご利用をお勧めいたします!!


 JIS規格では、a寸法(座面から完全ねじ部までの寸法) の許容範囲が大きくなっています。
そこで 加工を工夫し a寸法を極力狭く加工した、薄板向け専用の組み込みねじがあります。

 

2、ボルトの不完全ねじ部

また、スパックワッシャー付組み込みねじもa寸法をやや短く加工することができます。六角ボルトの座金組み込みに薄板用は市販されていませんが、ステンレス製でスパック付座金組み込み六角ボルト(トリーマータイプ)がご用意できますので、ボルトでa寸法の問題がある場合はご利用ください。

 ★薄板へ利用される場合は、必ず薄板用または、極薄板向けをご使用ください。 


関連LINK

ナット組み込み六角ボルト