パシベート(パシペート)・ブライト処理

パシベート(パシペート)処理

パシベート(パシペート)処理

パシベート(パシペート)処理とは?

パシペート処理とは主にステンレス(SUS)錆びにくくするために科学的に不働態被膜を作る処理です。特にSUS410などのさびやすいステンレス(SUS)に使用されています。SUS410以外のステンレス(SUS)製品についてはメーカーによりパシペート処理されているもの、されていないものがあります。

ステンレスが錆びにくいのは、ステンレス中に含まれるクロムが酸素と結合して表面に酸化クロム被膜(不働態被膜)を作るからです。この不働態被膜は、ステンレス鋼を希硝酸に浸すことで、化学的に作ることができます。よってその化学反応を利用して不働態皮膜を科学的に作り出す処理のことを「パシペート処理」といいます。

SUS410などのさびやすいステンレス(SUS)の熱処理製品の不働態化以外にも、クロム・ニッケル系ステンレス製品の加工度合の大きい部分の黒ずみ除去にも使います。
(タッピンネジの首のつけね・先端、CAPの6角穴etc.)

ステンレスの熱処理とは?(SUS410のパシペート処理)

ステンレスの熱処理とは?(SUS410のパシペート処理)

ステンレスの熱処理は、真空炉に窒素を多く含むガス(アンモニアなど)を入れ、約500℃で50~72時間過熱して行います。熱処理を行うことで表面に窒化層ができます。
窒化層自体が硬いので焼き入れや焼き戻しは不要です。

ただ、SUS410を熱処理するとCr(クロム)は炭化クロムや窒化クロムに変化してしまうため、ステンレスの表面を保護する酸化クロムの膜が十分にできなくなってしまいます。

そこでSUS410にはパシペート処理を施し、人工的に不働態被膜を形成します。

パシベート(パシペート)処理の行程

ステンレスのネジ・部品等から油や工具の鉄粉、加工時の焼けといった汚れを取り除き、酸素よりさらにCr(クロム)と結びつきやすい硝酸を使って人工的に酸化クロムの膜「不働態化皮膜」をつくり耐食性を向上させます

対象製品

ステンレス製品(ネジ・部品)、鍛造部品、プレス部品、切削部品等

パシベート(パシペート)処理事例

●六角穴付きボルト(CAP)
●六角ボルト
●+なべ小ねじ
●+皿小ねじ
●+トラスコねじ
●タッピングねじ
●六角ナット(1種、2種、3種)
●組み込み品
など

パシベート(パシペート)処理タッピングねじ

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